Yahoo!(ヤフー)ショッピング、ヤフオクを無料化して、どう稼ぐのか。背景を想像してみた。

ニュース考察

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Yahoo!ショッピングの実質無料化とヤフオクの条件緩和のニュースが発表されました。「いったいどこで稼ぐんだろう?」と疑問に思ったので、色々妄想してみました。ただし!私は、ヤフーのどっちも使ったことがありません。その前提で考察しておりますので、よろしくお願いします。

Yahoo!の目論見は、いったいなんだろうか

Twitterで、「Yahoo!ショッピングの無料化!」というニュースを見かけました。

「おおー、これは楽しそうな展開だ!楽天優勝後のタイミングで嫌がらせのような用意周到さだ!」と思った次第です。

今回のYahoo!の発表は、かなり大胆なものでした。今後、楽天がどこまでダメージを受けるのか、シェアはひっくり返るのか、気になるところですね。

あれ、ポ、ポンパレモールルルル…。

えー、今回、自分の考えを整理するために、ブログを書いてみようと思います。

「Yahoo!はどんな目論見なんだろうか」と。いったいどこで稼ぐのでしょうか?

ヤフオクすら使ったことないので、色々な前提の知識がありません。そのため、的はずれな点、間違っている点も多いと思いますので、あらかじめご了承ください。

あー、また無駄に長い記事になってしまいそうだ…。要点を絞るスキルがなさすぎて泣ける。

ひと言で言えば、「Yahoo!すげー」。

アメリカのYahoo!も熱い感じになってますが、日本のYahoo!もなかなか熱いです。

色々批判的なことを書いているかもしれませんが、私は、今回のYahoo!の決断を全面的に応援しています。

面白そうな展開ですもんね。

まずは、ニュースをチェック

まず、今回のニュースの参考になるサイトをご紹介します。今回チェックしたのは、以下の3点。

ニコ生での生中継は、会場のどよめきと笑いが聞こえてきて、結構おもしろいです。

孫さん「ポイント10倍とか、なんかそんな話じゃなくて」

おー、攻撃しとる。

今回の発表で強調されていたこと

変更点の詳細は、Yahoo!のプレスリリースに載っていますので、気になった方はご参照ください。

発表で強調されていた点をまずピックアップしてみましょう。

  • Yahoo!ショッピング:出店料、手数料無料。要するに、販売側はコスト負担がゼロ。実質無料で、ショッピングサイトが利用できる。
  • ヤフオク:売り手(ストア)は、出店料無料。買い手は、プレミアム会員以外でも自由に買い物ができる。

いや、素晴らしいですよね。かなり大胆な決断です。

楽天をやっつけてほしいものです。ポンパレモールの記事でも書きましたが、適度な競争がないと、健全な市場にはなりませんからね。

孫さんならでは、という感じがしました。Y!BBで無料でモデムを配っていた風景がフラッシュバックします。

プレスリリースや記者発表で強調されていた点だけ見てたら、「あれ?これ、どこで稼ぐんだ?目的は?」って思っちゃいます。

実際、CNETの記事でも「四半期で2桁億くらい」減収見込み、と宮坂社長のコメントがありました。

「なぜ、こんなことするんだろう…」と色々考えてしまいました。みなさんも、疑問に思いませんでしたか?一緒に考えてみましょう!

Yahoo!開業のトップページ」が何気に結構わかりやすいです。

いいランディングページですね。いいことだけしか書いてないし!

変更点での大きなポイント

こういうときは、私は発表資料を一生懸命読みます。まず、変更点の表からいくつか気になった点をピックアップしてみましょう。

ポイントは「ヤフオク」です。Yahoo!ショッピングは、全面的に無料化ですからね。こっちは後から考えます。

  • 売り手(ストア):ロイヤルティ(手数料)は、5%で変更なし
  • 売り手(個人):出品資格(プレミアム会員登録)は必須。変更なし

優位性のあるところの稼ぎは、崩さない。

  • ショッピング:楽天が圧勝
  • 中古・オークション:Yahoo!一人勝ち

ヤフオクの売り手側のハードルを下げる必要性がありませんからね。一方で、買い手のハードルは下げました。

ヤフオクは儲かる?

実に、出店者側の心がわかっているやり方ではないでしょうか。

  1. 買い手:ハードルが下がって利用者が増える
  2. 市場:利用者増で市場が拡大。需要の増大
  3. 売り手:売上が見込みやすくなって、出品が増える
  4. Yahoo!:ロイヤリティの売上が増える

出店サイドになったことがありませんが、一般的に、サードパーティーを使う売り手というのは、「結局、やったら儲かるの?買う人どのくらいいるの?」というのが、一番気になるところではないでしょうか。

次に、ヤフオク利用者の拡大は何につながるでしょうか。

アクティブ会員が増える可能性と危険性

Yahoo!ショッピングの方が影響が大きいと思いますが、本名・住所を持ったアクティブな会員こそが、Yahoo!が欲しい会員ですよね。偽アカウントではなくて。

ヤフオクの買い手が、通常アカウントでも入札できるとなると、アクティブな会員が増えると思います。一方で、今までプレミアム会員で担保されていた安全性が揺らぐ危険性もあります。

危険性をどう対処するのか気になる点ですが、そこがクリアになったとしましょう。

そうすると、買い物をするアカウントが増えます。Yahoo!ショッピング→ヤフオク、ヤフオク→Yahoo!ショッピング、相互の利用が増加するでしょう。

最初に買うときが一番高いハードルであって、「買い物済み」アカウントがあると、次の利用はハードルが低いものですよね。

Yahoo!の優位性から考えれば、ヤフオク利用者増→Yahoo!ショッピング利用増、という流れの方が強そうです。

こんな辺鄙な記事を読んでいる方は違いますが、インターネット利用者って、意外と「普通の人」が多いですよね。だから、Adsenseやアフィリエイトも成立するわけですし。

アクティブなアカウントがあれば、たとえば、Yahoo!トラベルへの利用も出てきそうです。

一旦まとめます。

買い手のハードルを下げることで「入り口」は広げて、売り手の「出口」は、条件を維持し、しっかり稼ぐ。そして、買い手を増やすことで、アクティブ会員を増やす。

アクティブ会員を増やすは言い過ぎ?Yahoo!ショッピングの個人情報込みのアカウントをヤフオクに流して、出口で儲ける、の方が自然な流れかもしれませんね。

Yahoo!ショッピングを無料化して儲ける方法

Yahoo!ショッピングは、現時点では、出店者側は無料です(たぶん騙しなしで)。今回の変更で、Yahoo!側が想定した増加見込みの出店者は以下の2つだそうです。

  • 個人での出店
  • 期間限定の出店

農家が旬の時期だけ出品する、といったこともできるそうです。いや、そんな生暖かい話だけではないでしょう。

「出店の乱立」による出店数の激増。これは間違いないでしょう。ただ、Yahoo!の出店は審査が厳しいはずです。その基準が維持されるなら、売り逃げ御免の怪しい出店は、そこまで多くはないだろうと想像しています。ゼロではないでしょうけど。

で、どこで儲けるのか?

宮坂社長「参加は一切無料のバリアフリー。その中でより露出をされたい店舗には広告を出稿してもらう」(CNETの記事

  1. 出店者が増える
  2. 利用者も増える
  3. 出店者「でも、ウチには人が来ない…」
  4. Yahoo!「リスティングあるよ!バナーあるよ!広告どう!」

Yahoo!ショッピングの無料化した分の減収を補うことが難しいでしょうが、楽天の存在がある以上、別の戦い方が必要、ということですよね、きっと。利用者が増えれば増えるほど、広告単価も上がりますしね。

楽天にはなくて、Yahoo!にあるもの

楽天に勝つには、同じ土俵に乗らないことでしょう。楽天になくて、Yahoo!にあるもの。

「広告ビジネス、検索、ポータルサイト」

短期的な儲けを捨ててでも、Yahoo!の強みを活かして、まずはシェアを取りに行く。たしかに正しい決断なのかもしれません。

と、頭で考えることはできても、本当に実行に移すことは、並大抵の決断ではできないでしょう。

自分が当事者で、こんな場面の仕事をしていたら、胃が痛くなって吐きそうです。無理無理。想像するだけで、気持ち悪くなりそうです。ハゲる。孫さん超えちゃう。

外野から評論するのは簡単ですけど、決断する人たちの苦悩を忘れてはいけませんよね。

Yahoo!ショッピングの外部リンクOK、という決断

個人的にすごいな、と思ったのが、外部リンクOK、ということ。

普通はNGなところですが、Yahoo!ショッピングは、出店者側が無料だからこそ、できることですよね。楽天が絶対に真似できないことです。

実際、自社のサイトに流したところで、ユーザーはアカウントを持っているYahoo!経由で購入するでしょう。出店者側に対しての「正義の味方」アピール効果が高いですね。

リンクがnofollowじゃないと、Yahoo!ブックマークみたいになりそうですが…。SEO手法の商売が捗りますな。

Yahoo!ショッピングは、「実質」無料っぽいけど、そうでもない話

Yahoo!ショッピングへ出店する人は、本当に1円もYahoo!側に払わないのか。

ヒントは、プレゼン資料にありそうです(CNETの記事

「ヤフーは全面サポート」というスライド。

  • 物流
  • Yahoo!ウォレット
  • T-POINT
  • アフィリエイト

「サポート=お金を払う」わけですよね。

私は、この辺の現状がよくわかっていないので、あやふやなまま考えます。

Tポイントは、出店者側で負担しますよね?Tポイントは、そんなルールですよね。原資は負担。

Yahoo!アフィリエイトは、どっち負担なんでしょう?楽天は出店者側負担でしたよね。

決済手数料と物流に関しては、Yahoo!側がそのまま収益につながる部分ですよね。

想像するに、Yahoo!ショッピングの拡大によってサポートからの収益を上げることは想定の範囲内なんでしょうね。

つまり、Yahoo!ショッピングに関しては、「広告」と「サポート」で儲ける、という方針の転換を決断した、ということなのでしょうか。

Tポイント vs 楽天ポイント

Yahoo!がここまで思い切った決断を見て、面白いなぁと思ったのが、以前行ったYahoo!とTポイントの提携です。

きっと、今回の無料化を視野にいれていましたよね。おもしろい布石です。

Yahoo!ショッピング、ヤフオクでここまでハードルを下げて利用拡大を狙うのは、当然、楽天の牙城を崩したいわけですよね。

楽天の一番の強みは、楽天ポイントの存在です。スパムメールじゃない!これも、ポンパレモールの記事で書いています。

ポンパレモールのスタートのとき、リクルートは、リクルートカードとリクルートポイントを用意しました。たしかに、リクルートポイントの試みは面白いですが、なかなか楽天ポイントには勝てないでしょう。

楽天ポイントに勝てる、というか、勝っているかもしれないのが、Tポイントですよね。

実際、楽天は、Tポイント等のシェアを取るために、「Rポイントカード」でリアル店舗への進出を試みています。

楽天ポイントの対抗馬として、Tポイントは十分に資格を満たしています。

  • 楽天ポイント:ネットからリアル
  • Tポイント:リアルからネット

どっちが勝つのか。今回のYahoo!ショッピングの決断が、一石を投じる展開になっているのではないでしょうか。

この争いが、外野から見ていると、相当おもしろいです。

いろいろ心配!

さて、今回の条件下で、Yahoo!がビジネスが拡大すると、いろいろな心配事が出てきます。これはみなさんもご想像の範囲内でしょう。

ひと言で言うと、「安全・安心の品質を担保できるか」です。

  • ヤフオクの買い手が、誰でもOKになったら、買い逃げとか出ない?
  • 今でも微妙なヤフオク側の出店の問題は悪化する?
  • Yahoo!ショッピングの出店の審査は大丈夫か?
  • 出店数が増大して、どうやって検索させるのか?

ヤフーさんも、この辺に力を入れていく必要があると言っていますし、色々な対応策を検討しているのかもしれません。

まとめ

勢いにまかせて、書いてしまいましたので、最後に簡単に内容を振り返ってみます。

  • ヤフオクは、買い手のハードルを下げて、利用者を増やす。売り手側は条件を変えず、利用者増で収益を向上させる。
  • Yahoo!ショッピングは、無料化で、楽天から乗り換える出店者を増やす。個人・期間限定店舗も増やして、出店者数を増大させる。
  • 出店者数が増えることで、「広告収入」と「サポート収入」を増加して、収益向上
  • 楽天ポイント vs Tポイントの争いは、どっちが勝つのか

すべて、部外者の素人が想像したことです。全くの見当違いかもしれません。

短期的には収益構造が悪化するので、株価は低下するんでしょうね。今回の大英断は、長期的な施策だと思います。

ですので、今後、実際にユーザーや出店者がどう動いていくのか、ポイント争いはどうなるのか、見守っていきたいと思います。

かなりおもしろい展開になってきましたね。

ちなみに、詳細&出店申し込みページはこちらです。

>>Yahoo!ショッピング eコマース革命、始動!

申し込み件数が、アホみたいなことになっているようですが…。早速カオスな展開になってきました。いい流れです。

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