【日本の可能性!】『君は、世界がうらやむ武器を持っている』田村耕太郎

書評ノート

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現場が希望を見出しいているときに、一部の大企業の社長は「もう駄目だ」と言います。それはなぜか。代表選手で言うなら、「日経新聞の読みすぎ、NHKの観すぎ」です。マスコミによる根拠の無いネガティブな報道に惑わされ、右に倣えをし、残れたはずの良い現場に「レッドカード」を出してしまうのです。
――『「良い現場」が人を育てる』

日本人なら読みたい1冊!日本の良さをもう一度考えてみましょう。

日本人だけが知らない、日本の可能性

これは面白い!というか、共感できる1冊でした。

私は、日本には日本の良さがあるだろう、と思っています。ですが、「アメリカが~~だから、日本は間違っている」という論調も世の中が多いですよね。

日本の良さを見つめなおして、それを強みにすることを考える必要があるだろう、と思っていたので、興味深い1冊でした。

海外経験豊富な著者が見る日本の可能性とは。なかなか面白いです。

▼目次・要約や著者情報は、楽天のページをご覧ください。
君は、世界がうらやむ武器を持っている

日本は課題先進国であり内需大国

日本は課題先進国なのだ。日本の課題はやがて世界が直面するもので、早めにこれに直面できるのは、経営戦略論でいう「時間の差別化で勝つ」ことになる。
グローバル化、テクノロジーの進化は、簡単には差別化を許さない。世界のどこかで成功した差別化はあっという間に真似されてします。目指すのは誰よりも早くその差別化に取り掛かるという「時間の差別化」しかない。(p8)

本書では、特に高齢化問題について述べいます。日本で、高齢化社会ビジネスの先例を作っていくことで、世界の一歩前に出れるということですね。

内にチャンスがあり、それを活かすなら、それは内向きではなく、「戦略」なのだ。
繰り返すが、日本は貿易立国ではなく、内需大国である。(p32)

円安論などが賑やかなので、日本は貿易立国に見えながら、意外に内需大国のようです。長い文章で、細かいデータになりますが、以下をご紹介します。

2009年のCIAワールドファクトブックによれば、日本の輸出の対GDP比は10.4%。9割近くが内需なのだ。ちなみに典型的な貿易立国はシンガポール。その対GDP比率は164.9%である。お隣の韓国も44.4%、ドイツも36.7%、世界第2位の経済大国中国でも25.1%とある。

日本はG7ではアメリカに次ぐ内需型の経済大国なのだ。

富も豊富だ。日本の個人金融資産はざっくり1500兆円。アメリカに次いで世界第2位。

これに同額近い不動産資産も合わせたら3000兆円近い試算がある。GDPという、いわばフローの付加価値500兆円の9割、つまり450兆円近い内需があり、ストックとして3000兆円ほどの資産を持つ。こんな内需型経済・資産国家は本当に珍しい。(p32)

日本のポテンシャルは、いろいろありそうですね。

エリート・パート・ロボットの階層化

グローバルエリートの世界・・・遠いなぁ・・・。

これからの世界は”エリート”と”パート”と”ロボット”の3つに分かれると思うよ。自分主導で、自分がやりたい仕事をしたかったらエリートになるしかない。エリートにならなければ、エリートの指示で動くパートタイムで働くことだね。パートタイムというのが字のごとく、自分の時間を買ってもらうだけの仕事だ。まあ悪くない仕事もあると思う。エリートとパートの仕事以外はロボットに奪われるだろうね」(p47)

パートとロボットの話は、確かにそうだな、と思います。特にロボットに代替されて消えていく仕事は、今の時点で想像している以上に、色々出てくるんでしょうね。

自分のキャリアを考えていく上でも、大切な視点だと思います。

「悪いが、日本にいてはエリートにはなれないと思う。エリートは自分のペースで、自分の仕事を作り出せるポジショの人間だ。グローバル化とテクノロジーの進化によって、より少ない数の人間で大きな決断をするようになってきている」(p48)

外資系に日本支社のことを考えながら読むと、しっくりくる文章です。『外資の流儀』の書評でも書きました。

「日本にいてはエリートになれない」と断言した理由を話してくれた。

日本人はローカル採用スタッフとして有能な者はいる。いわゆる有能な使い走りだ。しかし、本社で経営を左右するエリートのポジションにたどりつけそうな者はまだ見たことがない。エリートの使い走りはパートそのものだ。パートで精一杯だったり、そこに安住したりしたら、エリートに登って行くのが大変なんだ」とストレートに語る。

「”大学まで日本で教育を受けて、ビジネススクールだけアメリカ”程度のよくある経歴ではグローバルな組織で戦うのは無理だろう。最低でも高校くらいからアメリカに行って”遠慮ない猛獣”に等しいアメリカの高校生たちは揉まれないと。」(p49)

グローバルエリートになるには、高校生くらいから考える必要があるみたいですね。

「何度もいうが、大学院からでは遅い。大学まで日本で、アメリカのビジネススクールを出てようやくパートになれるかどうかだ。凋落する日本にずっといたら、グローバルな舞台でパートにもなれないから、ロボットに取って代わられるかもよ」(p51)

遠い世界な感じですね・・・私には・・・。

今の日本経済に魅力を感じている理由

中東の政府系ファンドのトップが、日本経済が魅力的だと思うのは、以下の理由だそうです。

  • 余剰生産力を持つ
  • アメリカ経済が回復する可能性が高い
  • 円安がさらに進む
  • 人材が過小評価されている

日本人の仕事における「強み」とは

「計画を立てた後、それを正確に実行させるのは日本人が世界一だ」と彼は言う。
私もそう思う。つまり、「再現性」に関しては日本が世界一なのだ。(p58)

再現性と実行力が得意なのは、なんとなく納得です。

「計画を立てることや、計画を機動的に変更していくことは、日本人は苦手だと思うか?」と私が問うと、
「全部求めてはいけない。そんな何でもできる国は世界にはありはしない。自分の強みに立脚し、弱みは他者を利用することで補うのだ。それが戦略だ。なんでも自国でやろうとすると失敗する」
という。
「たとえば韓国人。彼らは何かを始めようとする力がとても強い。日本人はその力が弱いと思う。彼らと組めばいい」(p59)

実行ベースが得意だということは、結局、「パート」としての役割になってしまうのではないか?と少し思いました。

書評のまとめ・感想

まだまだご紹介したい内容が多かったのですが、あまりにも長くなりそうなので、今回はこの辺で。

海外からの視点が豊富で、視野が広がるオススメの1冊です。

なぜ日本経済は世界最強と言われるのか』の書評も書きましたが、私が単純に海外から見た日本肯定論を好きなだけかもしれません。

日本はまだまだ可能性を秘めいていますよね?それを信じて、私も頑張っていきたいです。

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