【これは必読!】『なぜ日本経済は世界最強と言われるのか』ぐっちーさん

書評ノート

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はっきりいいますが日本中で悲観論が主流になるのは消費税を上げたくてしょうがない財務省のプロパガンダです。日本はもう沈没する、このままいったら財務破綻だといって早く消費税を上げたくてうずうずしている……そんなサメみたいな連中のいうことを聞いていてはいけません。
――『日本救世主論』

世界から見た日本経済は、日本人が捉えている日本経済とは全く違う、ということですね。非常に面白い1冊でした。オススメ!

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話題のぐっちーさんが執筆している有料メルマガを加筆・修正したのが本書です。

海外からの視点、実務家からの視点で、日本経済を考察しています。

日本国内でのバイアスかかりまくった情報操作と、実務とはかけ離れた人の的外れな論調、そんなものに振り回されないようにしましょう、という話ですね。

ぐっちーさんの話が、どこまで正しいのか私には判断できませんが、今まで当たり前だと思っていた情報を、あっさりとひっくり返してくれるのは、ある意味爽快です。

読んでおいた方がいい1冊だと思います。

▼目次・要約や著者情報は、楽天のページをご覧ください
なぜ日本経済は世界最強と言われるのか

日本人が誤解する日本経済

「日本がヤバイ」と思っているのは、日本人だけ、という話。

いったい誰がバイアスをかけているのか極めて不明確なのですが、要するに日本経済のことをだめだとか、債務が多くて倒産しそうで終わっている国だなどと思っている人は誰もいないのですよ、アメリカには。(p14)

さらに、こんなことも。日本で流されている論調とはずいぶん違いますよね。

日本の財政が破綻するなんてアメリカ人からすれば冗談としか思えないわけです。「財政赤字を減らさないと日本の信用がなくなる……なんて誰がいいだしている冗談なのか」とビルのファウンデーションの連中はいうわけです。(p15)

そういえば、最近、ROEって聞かなくなりましたよねぇ。

いまさらROE経営とかいって、「終わってしまった」アメリカの経営術を実践しようとしている「ばか日本企業」がたくさんあるのですが、こういう企業の株だけは買わないようにしたほうがいいと思います。ROEはもう捨てられているモデルです。
2~3年すればアメリカ発の立派な「日本研究」論文がたくさん出てくると思います。(p20)

円安になればいいのか?

通貨安にはほんの一部の輸出企業に利益が集中して残るだけで、その数わずか200社程度。しかもすでに決済の半分は円建てになっている。(p83)

円安=景気がよくなる、というだけではないようです。意外と影響の範囲が少ないとのこと。

ここでは述べていませんが、たとえば、大手スポンサーであるトヨタに不利になるような、円高肯定論は、テレビではなかなか訴えにくいだろう、という話もありました。

総務省の統計によると製造業53万社、非製造業539万社となっています。なんのことはない、中小企業に至っては製造業10%に対し残り90%は非製造業なのです。(p179)

ものづくり日本なイメージもありますが、製造業は10%。新聞報道では、製造業=景気動向というバイアスがかかった報道も多いそうです。

資産運用のウソホント

日本の投信はすべて(本当に全て!)これです。運用がうまくいかないので(できないので)預かったお金を使ってタコ足配当で払ってしまう。しかもグロソブは毎月配当という世界に類を見ない形態をとり、こんなもの絶対儲かるはずがないのです。(p149)

日米の投信の違い。投資信託って、個人的には好きではありません。

アメリカの投信は、ノーロード(手数料なし・成功報酬のみ)といって買うときに手数料を取ることは個人相手には極めて稀です。(p150)

日本には成果報酬ベースの投信がないみたいですね。

もちろん日本でもアメリカのノーロードファンドを買うことができます。しかし、これがまたおかしくて、現地で買うと手数料ゼロなのに、楽天証券とかを経由して買うと5%とかの手数料が取られます。(p151)

資産運用というより、ただの商品と化しているわけですね。

運用で損を出せば彼らの手数料が出ないような成功報酬システムがアメリカでは一般的ですが、日本では滅多にお目にかかりません。つまり売って手数料をあげた段階で、あとは知らないという投信を買わされているのですよ。(p158)

アメリカの金融事情を見ていると、アメリカの投信が果たして本当に顧客のための投信なのか疑問ですが、それは私にもわかりません。

中国は、もうヤバイ

上海に上場している中国企業の株を買うとか、中国株ファンドを買うなんて論外です。

その点J&Jであればこれはアメリカの会社です。当然会社がやっている中国に対する投資データはすべてディスクロされます。

さらにもう一歩踏み込んで、中国政府がJ&Jのような会社になにかをやったときにアメリカ政府が黙っているでしょうか。これだけの歴史のある会社ですからありとあらゆるロビイングを駆使してアメリカ政府を動かし、自分たちのお金を取り戻すでしょう。(p170)

中国は、いつ資産を取り上げられるかわからないし、中国に投資をしているアメリカ企業に投資するのが、賢い考え方のようですね。

中国がどれくらい危ないのか、詳しくは本書をお読みください。

新聞には正しいことが載っているか?

最後に、バフェットの言葉を紹介して終わります。

ウォーレン・バフェットが来日したときに、「新聞に正しいことが書いてあるのは唯一、前の日の野球の結果だけだよ……」と独特の言い方で皮肉っていました。彼は常日頃から、「新聞には役に立つものも書いてあるかもしれないが『事実』が書かれることはない……新聞社の人間のある一定のバイアスがかかっていると考えて読みなさいよ」といっています。(p177)

日経新聞を読めばOK、って盲目的に考えるのは、危険ということですね。

書評のまとめ・感想

某国の例を考えるまでもなく、海外から見ると「この国の人たちは、自分たちの状態について気づかないのだろうか」と思うことがあります。

要するに、日本においても同様な状況なわけですよね。海外から見るとおかしくても、日本にいると気づかないこと、バイアスのかかった情報を伝えられてること、そういうことは往々にしてあります。

本書は、経済的な観点から、客観的に見た日本経済を分析しています。こういう視点があるのか、と非常に考えの幅が広がりました。

読み応えのある、おもしろい1冊です。

本書を読んで、ぐっちーさんの有料メルマガを購読したくなりました。

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