『記憶力発想力が驚くほど高まるマインドマップノート術』ウィルアム・リード
マインドマップはこの脳内で行われていること、つまり思考プロセスそのものがあうとぷっとされた形だと言えます。あなたの思考プロセスを1枚の紙に表現するのです。
――「あなたの脳を解き放て!」
マインドマップって、私を含めて、周りに使っている人が全然いないんですよねぇ。不思議なものです。
マインドマップを使いこなせるといいね
セミナーや講演に参加すると、たまに「マインドマップ」を描いている人が隣に座っていることがあります。
講師が話している内容よりも、そっちが気になってしょうがない。なんかすごいアーティスティックなマインドマップが完成していました。意識高い。やばい。
私のところまでペンを広げてきて邪魔だったので、スキルよりも前に何か学ぶことがあるだろう、と思ったことがあったりなかったり。満員電車で足を広げながらスキルアップ術の本を読む若いサラリーマンを彷彿とさせます。
それはさておき、以前一度ためしにマインドマップに挑戦しようと思ったのですが、3秒でサジを投げました。絵心もないですし。でも、結構いいツールだという評判ですし、気になりますよね。
マインドマップツールの「Mind42」は、普段使うことがありますので、あらためてマインドマップ本でも読んでおこうかなと思い、手に取ったのが本書です。せめて概念だけは理解しておこうかと。
マインドマップとか、正直、この手のツールは結構苦手です。
では、気になったポイントをピックアップしていきます!
仕事で使えるマインドマップ
- メモをとる時間とその後の行動時間が大幅に短縮
- 情報の整理(本やセミナー、その他)
- プレゼンテーション力のアップ
- コミュニケーション力のアップ
- アイディア力のアップ
マネジメントで使えるマインドマップ
- マインドマップを共有化して会社を変革
- マネジメント力のアップ
- 会議時間の短縮(内容はさらに濃いものに)
- スピーチ力のアップ(1時間以上の講演可能)
- 社員のマニュアル理解力アップ
試験で使えるマインドマップ
- 授業のノート取りがスピーディにできる
- ノートの整理が紙1枚でできるので、頭の中も整理される
- 実際の試験問題の意図までイメージできるようになる
- 記憶力が高まると同時に、その記憶が持続する
プライベートで使えるマインドマップ
- 右脳と左脳のバランスがとれる
- 人生の設計をすれば、夢の実現が早くなる
- 悩みや問題をマインドマップ化すれば、次の行動が見えてkル
- 家族でビジョンを共有できる
キーワードのつながり「関連づけ」
「関連づけ」という概念が、今まで把握できていませんでした。あまり意識したことがなかったです。本書を読んで理解できました。
イメージしたキーワードからさらに思い浮かんだイメージや言葉を広げていくことです。このキーワードのつながりを、マインドマップでは「関連づけ」と読んでいます(p58)
用意するもの4つ
- 紙1枚(できればA4以上の用紙)
- ペンか鉛筆
- 色鉛筆かカラーペン(最低3色)
- 下敷き(カッターマットのような少し厚めのもの)
文房具好きとしては、本格的にやろうとすると、無限に道具選びをしそうです。その前に、挫折しそうですが。
マインドマップ「12のルール」
- 無地の紙を使う
- 横長に使う
- 中心から書く
- テーマはイメージで描く
- 1ブランチ=1ワード
- ワードは単語で書く
- ブランチは曲線で
- 強調する
- 関連づける
- 独自のスタイルで
- 創造的に
- 楽しむ!
リアルタイムでマインドマップを活用する方法
- 思考速度を利用する
人間の脳は話す速度の4~10倍で考える(p93) - 頭も五感も全開で聴く
- 録音したものを倍速で聴いてメモに取る
- カギを握るキーワドとシンボルをつかむ
- 短時間集中して聴く
色づけする5つの方法
- 道具をそろえる
4色ペンや、6~12色入りのペンセットを使う - テーマによって色を使い分ける
- ブランチの位置によって、色を使い分ける
- 情報源によって色を使い分ける
- キーワードによって色を使い分ける
ビジュアル思考を身につけるための8つの方法
- 目と手の動きを一致させるオぬ力を開発する
- グラフィック・メモリーを開発する
- ビジュアル方法な事典で活性化する
- ゲシュタルト心理学のものの見方を学ぶ
- 背景を見る練習をする
- 絵をほかの感覚と結びつける
- 右脳で描く練習をする
- 質のよい道具を使う
マインドマップからアウトプットする5つの方法
- 「見聞きしたこと」と「理解していること」は違う
- コンパクトにまとめたメモが思い出すことを助ける
- 計画的に復讐する
- 感覚は記憶力のもと
- 体の感覚で覚える練習をする
自己紹介のマインドマップ
- マインドマップを眺める
- イメージを強く頭の中に残す
- 話す相手を考える
- 相手に沿っていちばんよいと思われる部分を中心テーマに据える
- もう一度、マインドマップを作成する
- つくり替えたマインドマップを眺める
- 話す順序を色分けしたり、順番をつけたりする
- 話の流れを頭の中でシミュレーションする
グループ・マインドマップの活用法
ブレーン・ストーミング的なマインドマップの活用法を「ブレーン・グルーミング」と言うらしいです。
- 4~5人のグループに分ける
- 共通のテーマ(テーマイメージ)を与える
- 個人でテーマイメージからメイン・ブランチを描き込む
- グループ・ディスカッション(グループで5~6本のメイン・ブランチを決定する)
- グループごとで決定したメイン・ブランチをプレゼンテーションする(ほかのグループからのフィードバック)
- 共通のメイン・ブランチを抜き出す(似たようなものは1つのキーワードにまとめる)
- 全員共通のメイン・ブランチを決定する
以上を決定した上で、『ブレーン・グルーミング』に入ります。
- 決定したメイン・ブランチに対してサブ・ブランチを描き込む
- グループで各々出来上がったマインドマップについてディスカッションする
- グループごとにマインドマップを作成し、プレゼンテーションを行う(ほかのグループからのフィードバック)
- 全員でディスカッションする
- 時間をおく(休憩を入れる)
- 色や絵を入れたマインドマップを描く
- テーマイメージの解決
ブレーン・ストーミングとブレーン・グルーミングの違いは、まず、1~7まででメイン・ブランチという共通の土台をつくることにより方向性や関連性がブレないようにすることが大きな特徴です。(p155)
まとめと感想
本書は、実例が豊富でわかりやすい本でした。マインドマップは、実例がないと理解しにくいですもんね。
著者の自己紹介のマインドマップを、「友人が紹介してくれた日本人」に向けて修正したマインドマップが、おもしろかったです。
「Mind42」を使っている理由は、中心のイラストやブランチがなくて、デザインがシンプルだから、なんですよね。そういった意味では、マインドマップのコンセプトからは、逸脱しているのかもしれません。
次に読みたい関連書籍 & オススメ本
マインドマップと読書を結びつけている本が、読みたいところです。上のは、読書メモっぽい本だった記憶がありますが・・・。
マインドマップを見るたびに、『デッドマン・ワンダーランド』をなぜか思い出します。枝がね、なんかね。うん。
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