『架空の歴史ノート-1 帝国史 分裂大戦編』にみる日本人のネットにおける無限の才能について。
『架空の歴史ノート-1 帝国史 分裂大戦編』という本が、アマゾンのKindleで販売されている、という記事を「ロケットニュース」で読みました。「日本人のインターネットの使い方って、やっぱり面白い」ってあらためて思ったので、ちょっとだけそんな話を。
アマゾンに載っている写真だけでも、すでに面白い。
「架空の歴史ノート-1 帝国史 分裂大戦編」ってなんなんだ。
いやー、なんか個人的にすっごく楽しくて、ついついブログで書いてみました。
こういう方向に面白く使ってこそのインターネッツってやつですよね。
『架空の歴史ノート-1 帝国史 分裂大戦編』について、簡単に説明しますね。
ノートに自分の考えた架空の世界を書く。小学生の頃、そんなことをやってみた人もいると思います。キャラ設定書いたりね。
まさに、そんなノートが「架空の歴史ノート-1 帝国史 分裂大戦編」。キャンパスノートに完全手書きです。
そのノートをスキャンしたデータを、AmazonのKindleで販売してます。
▼実際のアマゾンのページはこちら!
架空の歴史ノート-1 帝国史 分裂大戦編[Kindle版]
「こんなのアリ?」って思わず言いたくなっちゃいますよね。
なんか「97%オフの仏像」の話をふと思い出したのは、きっと私だけでしょう。うん。
「架空の歴史ノート-1 帝国史 分裂大戦編」の概要
Kindleには表紙だけしか載っていません。中身が気になった人は、ぜひ著者「設楽陸」さんの特設Webサイトへ。
「架空の歴史ノートについて」というページを読むと、「架空の歴史ノート」は大学4年生のときに描き始めたそうです。
さらに「帝国史 分裂大戦編」以外にも、色々な作品があるようです。
画像はまだアップされていないようですが、まだまだあります。
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漫画版第二巻 BARBARIAN 分断大陸
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エノジアの覇権1 大帝の野望編
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エノジアの覇権2 長征戦争編
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アネッサンス 隆盛アルメキア文化編
ボリュームが半端ないです。熱量が人並み外れていて、本気すぎます。素晴らしい。
私が『架空の歴史ノート-1 帝国史 分裂大戦編』を見て真っ先に頭に浮かんだの『ヴォイニッチ手稿』。
同じような人、きっといると思うのですが・・・。「こうやって『ヴォイニッチ手稿』って、生まれたんだな」って。
ちなみに、設楽陸さんの本家のサイトもあります。
芸術活動をされている方なんですね。
「WORKS」のページに作品が載っているんですが、プログレのジャケットで使いそうなテイストですね。いや、そのニュアンスが伝わる人って、あまりいないかもしれませんが・・・。
やっぱり、日本のインターネットはおもしろいのではないか?
私は、「インターネットを全力でアホな方向に使う」っていう一種の才能に対して、非常に敬意を払っています。ここでのアホは褒め言葉です。
新しいインターネットのサービスが登場すると、「アホな方向」で新しい使い方を考える人が出てくることがあります。
世界中で一定の割合で、そういう人が存在しているのかもしれませんが、日本人は、こんな才能に長けている気がするんですよね。
全力で「斜め上」をいきますよね。発想の勝利というか、マジメに悪ふざけ(いい意味で)をしているというか。
ちょっと昔の話になりますが、「日本鬼子」の騒動にも、そんな片鱗を感じました。
今回も、Kindle自費出版のシステムが登場したからといって、ノートをスキャンして販売しちゃうなんて、なかなか思いつかないですよね。
『架空の歴史ノート-1 帝国史 分裂大戦編』は、アホっていうか、真面目に全力で完全に斜め上だったな、と思います。
これをきっかけに、面白おかしくKindleで本を出す人が登場してくれたら、もっと楽しい展開になりますよね。
アメリカで誕生したサービスが日本語化されるときに、一番期待するのが、この辺です。「おかしな使い方してくれる人が、出てこないかなー」って。
次の期待は、やっぱりPinterest(ピンタレスト)。
日本語化して、日本のユーザーが増えたら、今まで思いつかなかったような、斜め上な使い方をする人が現れると思うんですよね。
きっと、そんな期待に応えてくれるから、日本のユーザーってやっぱり面白いよなぁって私は、しみじみ思います。
宇宙に衝撃は与えないかもしれないけど、隣の人を少し笑わせることくらいはできるかもしれない。
私が好きなインターネットの世界って、今も昔も、そんなのです。
最近は、ちゃんとしたマジメな人が増えて、段々、そんな世界が薄まりつつある気がして、ちょっと寂しいです。
5人くらいでいいから、そんな感覚をわかってくれる人がいるといいなぁ・・・。
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