【仕事術】『自分「プレゼン」術』藤原和博
ぼくの意図は「本を漂流させてください」ということでした。そして、ロンドンとパリに2年半暮らして、96年の3月、日本に戻ってきたときに、そのうちの一冊が本当に漂流して戻ってきました。
この本を呼んでくれた人、20人ぐらいのコメントが、余白びっしり書き込んである。これはすごくおもしろいなと思って、そのまま新潮社に持っていきました。『処世術』誕生秘話です。――『本を一冊出してみる』
東京都初の民間人校長だった藤原和博さんがリクルート時代に書いた著書です。この頃から、やっぱりすごかった。凄い。
リクルート⇒校長先生な藤原さんの仕事術
藤原さんの若かりし頃の写真が載っていて、なんだかそれが楽しそうだったので、本書を読んでみました。
若い頃、勝鬨橋に住んでいて、洗濯物が干すのでいっぱいなくらい狭いベランダに、東急ハンズで買った板を据え付け、カウンターバーを作ったそうです。
なぜか、その写真が面白かったですよね。
名刺のこだわり
藤原さんは、点字が張り付いている名刺を持っているそうです。たまに見かけることありますね。
パンチをして紙に凹凸を付ける方法だったから、インターネットのアドレスなど細かい字がつぶれてしまっていた。でも、ぼくの持っている名刺は透明な樹脂の点字が張り付いているもの。紙自体はフラットだから、点字と重なる文字もクリアに見える。(p14)
たしかに、私がもらったことある点字付きの名刺って、デコボコしていました。藤原さんの名刺、1枚あたりの値段は、3倍(90円前後)。
この樹脂の点字付き名刺を開発した人のエピソードがあり、「なるほど」ってなったんですが、具体的にどの会社なのか、わかりませんでした。
そのエピソードは本書をお読みください。
インパクトある名刺をもらうことは、稀なようです。
名刺にあらかじめ罫線が引いてあって、その場でメッセージを入れてくれたもの。これは京都の男性にもらったものですが、そこに日付を入れてくれて「藤原さんと私のいちばん若い日」と書かれていた。カッコいいでしょ。(p16)
いやぁ、私にはできない芸当だ・・・。
外国人の接待
本書が10年以上前に書かれた本なので、最近は随分変わっているのかもしれませんが、外国人へのおもてなしの工夫がいくつか書かれています。
外国人に何を食べさせたら喜ぶのか。
ひとつの方法は、たとえば、もうもうと煙がたってる焼き鳥屋のような安い店に連れていく。
もうひとつの方法は、どんなにせまい家だったとしても、とにかく家に連れてくること。欧米の人にとっては、家に招かれて奥さんが出てきて、一緒に御飯を食べるってことは最高のもてなしです。(p61)
本書ではさらに、自宅に招くとき、どんな風に工夫しているのか、どんな料理を出せばいいのか、といった内容が続きます。
外国駐在時に持っていったアイテム
本書で紹介されるアイテムが結構面白いんですよね。
ぼくが持っていった例で、わりとコミュニケーションの道具になったのは、非常にくだらないのですが、「指圧棒」です。
ぼくは、ロンドンとパリで暮らしたときに、家紋のゴム印を持っていきましった。百科事典などから図案をコピーすれば、大きな文房具屋さんかハンコ屋さんで簡単にゴム印を作ってくれます。
家紋のゴム印は、ちょっと欲しいですね。家紋がわからないですが・・・。今度聞いてみよう。
プレゼンテーションの極意
コンパクトに3つ!
- 第一法則「始めよければすべて良し」
- 第二法則「プラスだけでなく”マイナスイオン”が含まれていること」
- 第三法則「第三者に思わず語りたくなってしまうキーワードがある」
だそうですよ!
まだまだご紹介していない部分で、おもしろいところが沢山あります!リクルートで成果を出してきた藤原さんの仕事術。一度目を通しておくと、参考になるかもしれません。
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